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実績紹介

WORKS

小型実証衛星2号機搭載「ATCD」の電源制御基板、筐体、ロンチロック開発

お知らせ

JAXA研究開発部門のホームページに掲載されているインタビュー記事です。

概要

  • 打ち上げ日:2021年11月9日
  • 打ち上げロケット:イプシロンロケット5号機
  • ミッション:熱制御デバイスの宇宙実証
  • 担当箇所:電源・制御基板開発、制御ソフトウェア開発、システム筐体開発、ロンチロック機構開発

開発内容

東北大学、名古屋大学が実施する熱制御デバイス実証装置「ATCD」の開発において、電源・制御基板の開発、衛星システムと通信しATCDを制御するためのソフトウェア開発、基板や熱制御デバイスを格納するための筐体開発、打上時に熱制御デバイスが誤動作しないよう保持するためのロンチロック機構の開発を実施しました。

「ATCD」は、小型実証衛星2号機(RAISE-2)に搭載されるミッション装置の1つで、フレキシブル展開ラジエータ、高熱伝導サーマルストラップ、流体式サーマルストラップの3つの熱制御デバイスを宇宙実証するための装置です。

弊社では、衛星バスシステムとテレコマ通信をしながら、これらの熱制御デバイスを実証するために必要な熱負荷の制御を実施する基板とソフトウェアを開発しました。また、展開ラジエータの動作を確認するためのセンサやカメラも搭載しました。これらの電子機器は、安価に・短期間で開発するべく、すべて民生品で構成しました。

ロンチロック機構の開発では、展開ラジエータが打ち上げ振動により誤展開しないように確実に保持し、かつ、実験したいタイミングで確実に開放されるような機構を開発しました。
弊社では、EBAD社やNimesis社製のアクチュエータを用いたロンチロック機構の開発を得意としており、本装置でもそれらのアクチュエータを使用しました。

軌道上においては、カメラによる画像から、ロンチロック機構が正常に動作したことが確認できました。
また、電源・制御基板は、約1年間におよぶミッション期間中、正常に動作し続けたことが確認できました。
下の画像は、ロンチロック機構が動作したことを確認するために撮影した画像です。

革新2号機および熱制御デバイス実証に関わる機会をいただいた東北大学、名古屋大学のみなさまに、この場を借りて感謝申し上げます。

実績紹介